「ジムニーは軽自動車だから維持費が安いって本当?」
「普通車のジムニーシエラだと、年間いくら高くなるの?」
「ローンや駐車場代も含めて、月々いくら支払えばジムニーに乗れる?」
本格的なオフロード性能とアイコニックなデザインで絶大な人気を誇るスズキ・ジムニー(JB64)とジムニーシエラ(JB74)。購入を検討する際、車両価格と同じくらい気になるのが「維持費」です。
軽自動車とはいえ、他の軽ハイトワゴンなどと比較すると、ジムニーには特有の維持費がかかる部分もあります。購入後に「こんなはずじゃなかった」と後悔しないためにも、リアルなコストを把握しておくことが重要です。
この記事では、ジムニーとジムニーシエラの維持費(税金、保険料、ガソリン代、車検費用など)の内訳を徹底比較。
さらに、あなたの使い方(走行距離や保険料、ローンの有無)を入力するだけで、月々のリアルな支払額がわかる「維持費シミュレーター」を用意しました。
ジムニー購入後の出費を知りたい方は、ぜひ最後までチェックしてください。
ジムニーとジムニーシエラ、年間の維持費はどれくらい違う?(早見表)
まずは、ジムニー(軽自動車)とジムニーシエラ(普通車)の年間維持費がどれくらい違うのか、一般的なモデルケースで比較してみましょう。
- 新車登録から13年未満
- 年間走行距離:8,000km
- レギュラーガソリン:170円/L
- 任意保険:平均的なプラン(車両保険あり)
- 駐車場代、ローン返済額は含まず
| 項目(年間目安) | ジムニー (軽自動車) | ジムニーシエラ (普通車) | 主な違い |
| ▼ 税金 | |||
| 軽自動車税/自動車税 | 10,800円 | 30,500円 | 約2万円の差 |
| 重量税(1年換算) | 3,300円 | 12,300円 | 約9千円の差 |
| ▼ 保険料 | |||
| 自賠責保険(1年換算) | 約8,800円 | 約8,800円 | ほぼ同額 |
| 任意保険(参考) | 約60,000円 | 約70,000円 | 条件により変動大 |
| ▼ 走行・整備 | |||
| 燃料代(参考) | 約97,000円 | 約109,000円 | 燃費と走行距離による |
| 車検・整備(積立) | 約50,000円 | 約60,000円 | 整備内容による |
| ★ 年間合計(目安) | 約229,900円 | 約290,600円 | 約6.1〜7.1万円の差 |
上記の比較から、ジムニーとジムニーシエラの維持費の差は、年間で約6〜7万円程度(月額換算で約5,000円〜6,000円)であることがわかります。
この差の最大の要因は「税金(自動車税と重量税)」です。軽自動車の税制優遇がいかに大きいかが分かります。
ただし、これはあくまで目安です。特に「任意保険料」は年齢や等級によって大きく変動しますし、「燃料代」も走行距離によって変わります。
【任意保険料の詳細目安】
- 20代(6等級): 年間12〜20万円
- 30代(10等級以上): 年間8〜12万円
- 40代以上(15等級以上): 年間6〜10万円
※車両保険あり、年間走行距離8,000km想定
次の章で、あなたの使い方に合わせたリアルな維持費を計算してみましょう。
【自動計算】あなたのジムニー維持費をシミュレーション
あなたの条件(車種、走行距離、保険料、駐車場代、ローンなど)を入力して、ジムニーの年間維持費と月々の総支払額を計算してみましょう。
おじくま任意保険料やメンテナンス費用がわからない場合は、まずは目安の金額のまま計算してみてください!
ジムニー 維持費シミュレーター
💰 月々の総支払額
維持費 + 駐車場代 + ローン返済額
📊 年間維持費合計
— 円
【年間維持費の内訳】
【その他の費用】
いかがでしたか? ローンや駐車場代を含めると、月々の支払額が思ったより高くなったと感じた方もいるかもしれません。
ここからは、シミュレーション結果の内訳について、さらに詳しく解説し、節約のポイントもご紹介します。
ジムニー維持費の内訳を徹底解説&節約術
ジムニーの維持費は、大きく分けて「必ずかかる費用(固定費)」「使い方によって変わる費用(変動費)」「定期的にかかる費用(メンテナンス)」の3つに分類できます。
① 必ずかかる費用(税金・保険)
まずは、車を所有しているだけで毎年必ず発生する固定費について見ていきましょう。
軽自動車税(種別割)/自動車税(種別割)
毎年4月1日時点の車の所有者に対して課される税金です。
- ジムニー(軽自動車):10,800円(年額)
- ジムニーシエラ(普通車/1.5L):30,500円(年額)
※2019年10月1日以降に初回新規登録した場合の税額です。
ジムニーシエラはジムニーより年間約2万円高い計算になります。この差が、両者の維持費の差の最も大きな要因の一つです。
自動車重量税
車の重量に応じて課される税金で、新車登録時や車検時にまとめて支払います。ジムニー・シエラは残念ながらエコカー減税の対象外です。
- ジムニー(軽自動車):6,600円(2年分)
- ジムニーシエラ(普通車/〜1.5t):24,600円(2年分)
重量税も、シエラの方がジムニーより年間約9千円高くなります。
【重要】新車登録から13年経過すると税金が上がる!
ジムニー、シエラともに、新車登録から13年が経過すると、軽自動車税(自動車税)と重量税が重課(増税)されます。 現行モデル(JB64/JB74)はまだ心配ありませんが、旧型(JB23など)の中古車を購入する場合は注意が必要です。シミュレーターの「車両の経過年数」で確認できます。
自賠責保険(強制保険)
法律で加入が義務付けられている保険です。これも車検時にまとめて支払うのが一般的です。
- ジムニー(軽自動車):17,540円(24ヶ月分)
- ジムニーシエラ(普通車):17,650円(24ヶ月分)
自賠責保険料は、軽自動車と普通車でほとんど差はありません。
任意保険
任意保険
固定費の中で最も個人差が大きく、節約効果が高いのが任意保険です。 年齢、免許の色、等級、使用目的、そして「車両保険」の有無によって、保険料は年間数万円から十数万円まで大きく変動します。
【重要】ジムニーの保険料は割安になる傾向も!
任意保険料を左右する重要な指標に「型式別料率クラス」があります。これは車種ごとの事故リスクをクラス(数字が低いほど割安)で示したものです。普通車は1~17段階、軽自動車も2025年から7段階での評価となり、車種による保険料の違いがより明確になりました。
先進安全機能「スズキ セーフティ サポート」の効果などにより、現行ジムニー(JB64)およびジムニーシエラ(JB74)の料率クラスは、同クラスの他車種と比較して低い(優秀な)傾向にあります。結果として、保険料が想定より割安になるケースも期待できます。
ただし、料率クラスは毎年見直されるため、最新の正確な情報は損害保険料率算出機構の公式サイトで確認することをおすすめします。また、ジムニーは盗難リスクが高い車種としても知られているため、車両保険に加入する場合は盗難への備えが手厚いプランを選ぶとより安心です。
② 使い方によって変わる費用(ガソリン代・駐車場代)
次に、車の使い方によって変動する費用を見ていきましょう。
ガソリン代(燃料費)
ガソリン代は、走行距離と燃費性能によって決まります。
ジムニーは本格的な四輪駆動システムとラダーフレーム構造を持つため、車重が重く(約1トン)、燃費性能は最近の低燃費な軽自動車(ハスラーやタフトなど)には及びません。
- ジムニー:約12〜14km/L(平均約13km/L)
- ジムニーシエラ:約11〜13km/L(平均約12km/L)
※一般的にAT車よりMT車の方が燃費が良い傾向があります。
正直なところ、「ジムニーは軽だから燃費が良い」とは言えません。
燃費を最優先する場合は、他の車種も検討した方が良いでしょう。
【節約Tips】ガソリン代を節約するには?
- エコドライブを心がける: 急発進、急加速を避けるだけで燃費は向上します。
- タイヤの空気圧を適正に保つ: 空気圧が低いと燃費が悪化します。月に一度はチェックしましょう。
- 不要な荷物を積まない: 車重が重くなると燃費が悪化します。
駐車場代・高速料金
駐車場代は、お住まいの地域によって大きく異なります。
都市部では月額数万円かかることもあり、維持費を大きく圧迫する要因となります。
一方、高速料金についてはジムニーに大きなメリットがあります。
ジムニー(軽自動車)の高速料金は普通車の約2割引!
ジムニーは軽自動車料金が適用されるため、シエラ(普通車)に比べて約2割安くなります。長距離移動が多い方にとっては大きなメリットです。
③ 定期的にかかる費用(車検・メンテナンス)
最後に、車検や日々のメンテナンスにかかる費用です。
車検費用
新車登録から3年後、それ以降は2年ごとに車検を受ける必要があります。車検費用は「法定費用」と「点検・整備費用」に分けられます。
- 法定費用: 重量税、自賠責保険料、印紙代の合計。これはどこで受けても同じ金額です。
- 点検・整備費用: 車検基本料や部品交換代など。依頼先によって大きく異なります。
▼ 車検費用の目安(法定費用+点検整備費用)
- ジムニー:約6万円〜10万円
- ジムニーシエラ:約8万円〜12万円
【節約Tips】車検費用を安く抑えるには?
- 複数の業者から見積もりを取る: ディーラーは安心感がありますが費用が高めです。カー用品店や民間の整備工場は比較的安価に済む傾向があります。
- 日頃のメンテナンスを怠らない: 車検時にまとめて整備すると高額になります。
メンテナンス費用(オイル・タイヤ交換など)
車を安全に長く乗るためには、定期的なメンテナンスが欠かせません。
- エンジンオイル交換: 半年または走行5,000kmごとの交換が推奨されます。(費用目安:約3,000円〜6,000円/回)
- タイヤ交換: ジムニーのタイヤはサイズが特殊で、一般的な軽自動車用タイヤより高価です。特にオフロード性能を重視したM/Tタイヤなどは高額になります。(費用目安:4本で約5万円〜10万円以上)
- バッテリー交換: 3〜5年ごとの交換が目安です。(費用目安:約1万円〜2万円)
【ジムニー特有の費用】駆動系のオイル交換
ジムニーは本格的な4WD車であるため、エンジンオイル以外にも「デフオイル」や「トランスファーオイル」といった駆動系のオイル交換が定期的に必要になります。これも他の軽自動車にはない、ジムニー特有の維持費と言えます。
ジムニーは維持費が高くても「お得」な理由:高いリセールバリュー
ここまで見てきたように、ジムニーは燃費が良いわけではなく、タイヤ代などのメンテナンス費用もかかるため、「軽自動車としては維持費がやや高い」のは事実です。
しかし、それでもジムニーが選ばれ続ける理由の一つに、圧倒的な「リセールバリュー(再販価値)」の高さがあります。
ジムニー(特に現行モデル)は非常に人気が高く、中古車市場でも高値で取引されています。新車価格に近い価格で取引されるケースもあるほど、値崩れしにくい車種です。



例えば、5年乗った車を売却する場合、一般的な車は購入価格の半分以下になることも多いですが、ジムニーなら7割〜8割以上の価格で売却できる可能性があります。
車のトータルコストは、「購入価格+維持費ー売却価格」で考えます。
ジムニーは維持費が多少高くても、売却時の価格が高いため、トータルコストで見ると非常に優秀な車と言えるのです。これもジムニーの大きな魅力の一つです。
【リセールバリューの具体例】(2025年最新データ参考)
- 3年落ち:新車価格の90〜98%
- 5年落ち:新車価格の85〜95%
- 7年落ち:新車価格の70〜80%
※人気色・人気グレード(XC/JC)、走行距離3万km以下の場合。
※中古車市場の需要と供給のバランスにより、リセールバリューは常に変動します。あくまで目安としてお考えください。
維持費で比較!ジムニーとシエラはどっちがおすすめ?
維持費の観点から、ジムニーとジムニーシエラのどちらを選ぶべきか、メリット・デメリットをまとめました。
ジムニー(軽自動車)


メリット
- 年間維持費がシエラより約6〜7万円安い
- 税金(軽自動車税・重量税)が安い
- 高速料金が約2割引になる
デメリット
- エンジンのパワーがシエラに劣る(特に高速道路での追い越しなど)
- 軽自動車規格のため、トレッド(車幅)が狭く走行安定性がやや劣る
ジムニーシエラ(普通車)
メリット
- 1.5Lエンジンの余裕あるパワーと静粛性
- ワイドトレッドによる高い走行安定性
- 迫力あるオーバーフェンダーのデザイン
デメリット
- 年間維持費がジムニーより約6〜7万円高い
- 税金(自動車税・重量税)が高い


結論
- とにかく維持費を安く抑えたい方、街乗りメインの方 → ジムニー
- 走行性能や所有感を重視する方、高速道路の利用が多い方 → ジムニーシエラ
年間約6〜7万円の維持費の差をどう捉えるかが、選択の分かれ目になります。ぜひシミュレーターでご自身の状況に合わせて比較検討してください。
ジムニーの維持費に関するQ&A
まとめ:シミュレーションでリアルなコストを把握しよう
今回は、ジムニーとジムニーシエラの維持費について、シミュレーターを交えながら詳しく解説しました。
- ジムニーの年間維持費の目安は約23万円、シエラは約29万円(※条件により変動)
- 両者の維持費の差は年間約6〜7万円で、主な違いは税金
- 任意保険料やガソリン代は個人差が大きい
- ジムニーは軽としては維持費がやや高めだが、リセールバリューが非常に高い
維持費は、車の使い方や保険の条件によって大きく変わります。
ジムニーの購入を検討している方は、ぜひこの記事のシミュレーターを活用して、ご自身の状況に合わせたリアルな維持費と月々の支払額を把握してください。
維持費を正しく理解し、計画的に準備することで、安心して楽しいジムニーライフを送りましょう!


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